補聴器作成
当院は数少ない「補聴器適合施設」です。
日本はご高齢の方が多く補聴器の需要は高いのですが、先進国で最も遅れていると言っても過言ではない状態です。
消費者センターの返品相談の半分は「使えない補聴器」に対しての相談とのことです。
また補聴器作成の権威である宇都宮済生会病院では、「来院された方のほとんどが自分の難聴に合っていない補聴器を購入していた」という報告があります。
そのような現状の理由として、
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補聴器作成に医師が関与していない
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補聴器に詳しい医師が少ない
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適切な検査を受けれる病院「適合判定施設」が少ない
といった理由が挙げられます。
補聴器は、
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適切な検査を受けて難聴の種類を判断する
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2~3カ月間、医師と共に音の聞こえのリハビリをする
この2点が重要なのですが、日本全体がほとんどできていないのが現状です。
初回の検査には「標準聴力検査」「語音明瞭度検査」「ティンパノメトリ」を行う必要があります。
「標準聴力検査」は、音の聞こえを判定・難聴の種類を特定するのに必要な検査
「語音明瞭度検査」は、言葉を認識できるかの検査
「ティンパノメトリ」は、鼓膜の動きや耳小骨の動きを判定する検査
これらの内「語音明瞭度検査」は補聴器作成後に最も必要な検査ですが、限られた医療施設のみ可能となります。
調整中は「補聴器特性図」を調べて調整する必要がありますが、こちらも頻回にできる施設は少ないのが現状です。
また「音は耳で集めて脳で聞く」為、難聴になると脳が音に慣れておらずリハビリが必要な状態になります。
リハビリ期間は2~3カ月が推奨とされており、リハビリを経て初めて購入することで自分に合った補聴器が作成できます。
この2点が重要なのですが、なかなか実施できる施設がなくベストな補聴器が作れていない現状があります。
当院は「補聴器相談医・補聴器適合判定医」による「補聴器適合判定施設」です。
ご希望の方はお気軽にご相談ください。
補聴器外来の流れ
①難聴検査
難聴の種類 / 程度を検査いたします。
その結果、補聴器が必要であれば補聴器外来をお勧めしております。
②語音明瞭度検査
補聴器をしてみたいという方は、「言葉の認識の検査」を行います。
もし音を耳から増幅され入れても、脳がことばが認識されていないのであれば補聴器を装着しても意味がありません。
言葉の認識が「60%」未満の方は、補聴器をしても聞こえない可能性があります。
③補聴器外来
毎週木曜日に、補聴器適合判定医師と認定補聴器技能士さんと3人で調整をしていきます。
2か月以上毎日つけていただき補聴器に慣れていただきます。